昨今、経営者さんからのご相談が多いので、現実的な資金繰りのお話をさせてもらいたいと思います。ご関心のある経営者の方にお読みいただければと思います。
お客様の数が減ったりして、売上が落ちて手元資金が厳しくなったら、まずやるべきことは、手元資金の確保、補充です。
手元資金が不足して、従業員さんへの給料支払の遅延、仕入先、取引先への支払の遅れは、事業継続に大きな影響が出ることは言うまでもありません。
手元資金の確保には、資産の売却や仕入先への支払条件の変更交渉等の他、金融機関からの借入も検討されることでしょう。都合良く借入出来た場合は良いのですが、借入出来なかった場合は、すぐに既存の借入金の返済条件変更(リスケ)の依頼をしてください。
金融機関へ払っているお金をストップすることで、その分を手元にプールし、運転資金に回せるようにすることが大事です。
金融機関もきちんとした経営改善計画があれば、返済条件変更に応じてくれます。
新たな借入が出来ないと分かったら、即刻、依頼し、少しでも手元資金を保有しておくことをオススメします。
なお、金融マンからは、リスケ(条件変更のこと)すると、次から借入出来ませんよと脅されるかもしれませんが、業績が回復して、返済を正常に戻すことが出来たら、新たな借入も可能となります。
一番ダメなのは、ずるずると、ひと月、二月遅れながら返済することです。手元資金は減るし金融機関からの評価も悪いとなって、全く意味がありません。
なお、良くあるパターンとして、リスケ中に少し資金繰りが楽になって気が緩み、一年経っても業績自体、経営自体が何も改善していないということが、あります。
これでは金融機関の支援も得られなくなりますので、条件変更するにしても、しっかりと経営を改善させるんだという覚悟は必要です。